デイサービスでの『事故』
『デイサービスでの事故』
皆さんはどんな場面を思い浮かべますか。様々な『危険』を想定し、業務を行えているでしょうか。
サービス提供中の事故ですが、医療業界ではインシデント、アクシデントといった言葉でもまとめられています。
ちなみにですが、
インシデント:医療行為によって、患者様やご家族に傷害もしくは不利益を及ぼさないもので、『ヒヤリ』としたり『ハット』したりしたもの。
アクシデント:医療行為によって、患者様やご家族に傷害もしくは不利益を及ぼしたもの。
このような定義があったり、レベルも明確に分けられています。
一方で介護の現場ではこういった言葉の認知も乏しく感じ、『危険察知』に不十分さを感じることもありませんか?
そこでデイサービスではどういった事故が多いのか、また出来る予防策は何なのかを考えていきたいと思います。
まずはデイサービスでの事故について。
複数のデイサービスでの事故を集計し、それらを分けてみるとこうなりました。
・転倒:54%
・車両事故:28%
・転落:13%
・入浴:2%
・接触:2%
・飲食:2%
圧倒的に転倒の割合が多く、次いで送迎車両の事故、そして転落となっています。
転倒が事故の割合の多くを占めることは実感がある方も多いのではないでしょうか。また、デイサービスには付きものと言える車両事故が多いことも見逃せません。
では、多くの割合を占めた『転倒』をさらに詳しく見ていきます。
転倒を状況別に分けるとこのような結果となりました。
・フロア移動時:38%
・送迎時:23%
・運動時:17%
・マシン使用時:13%
・トイレ内:9%
全体として移動時や運動時の割合が多く、そして意外と送迎に関する状況での転倒も多いことに気づきます。
皆さんはこれらの結果をどのように感じましたか?
あんな場面、こんな場面で事故に気をつけようと想像を膨らますことができたでしょうか。
私は基本的な介助、そして安全な環境への配慮が大切だと思っています。
つまり基本的な事や誰でも出来ること、そういったことが疎かになった時に『事故』は起こり易いのでは無いかと感じています。
ではその『基本的な介助』や『安全な環境』とは具体的にどういったことなのか、次回の記事で考えてみたいと思います。
この記事へのコメントはありません。