デイサービスの『機能訓練』って何してるの?
『機能訓練』
介護保険分野に携わっていないと中々聞き慣れない言葉ですかね。個人的には前時代的な感じがして、この言葉すごく嫌ですが。
介護とか業界のイメージを変えるなら、こういった『言葉』から変えていくことも必要だと思うんですよね、、、そんなことはひとまず置いておいて(笑)
さて、この『機能訓練』って、実際の現場ではどんなことが行われているか知っていますか?
これからデイサービスなどの介護保険分野への就職を考えているセラピストや、すでに現場で働いている方でも、他に機能訓練としてどんな仕組みや選択肢があるのか?そんな悩みや疑問の参考になる内容かと思います!
そもそも『機能訓練』とは?
⇒デイサービスなどの介護保険サービスにおいて、日常生活を営むのに必要な機能の減退を防止するための訓練とされています。
また、その実施者は下記の資格を有している必要があります。
・理学療法士
・作業療法士
・言語聴覚士
・看護師
・准看護師
・柔道整復師
・あん摩マッサージ指圧師
・はり師、きゅう師(※一定の実務経験を有する者)
病院などでの『リハビリテーション』とは異なり、看護師や柔道整復師なども実施者として含まれていることが特徴です。
⇒そして、利用者の心身の状況に応じて身体機能及び生活機能の向上を目的とする機能訓練項目を複数設定し、利用者の生活意欲の増進にも配慮しながら実施することが必要です。
⇒また、機能訓練の体制を整え定められている算定要件を満たすことで、基本的な利用料金とは別に『機能訓練加算』の算定も可能となります。
機能訓練の説明で前置きが長くなりましたが、実際に現場ではどんな内容で行われているのか紹介していきます!
また、自分が考えるメリット、デメリットも併せてお伝えします。
①オーソドックス、病院タイプ!
機能訓練を実施しているデイサービスでは現状この形が多いのでは無いでしょうか。
ベッドが設置され、そこでセラピストが介入を行うパターンです!
メリット:個別性の高い丁寧な介入ができる、臥位での介入がスムーズに可能
デメリット:『マッサージ』を求める利用者が増える、もみもみセラピストが生まれる、基本的にマンツーマンとなるため時間効率が悪い
②ジムのような、積極的運動タイプ!
ベッドは設置せず、ルームランナーやエアロバイク、TRX等の様々な運動メニューを用意し、生活状況を踏まえた上で課題解決へ向けた運動を実施。
器具を使用した運動一つにしても専門職のサポートがあることで積極的な実施ができ、必要に応じた自主トレーニングの提供も行っていきます。
メリット:利用者の運動量を確保しやすい、利用者の主体的な運動に繋げやすい
デメリット:臥位での介入ができない、『マッサージ』を求める利用者とのミスマッチが起こる
③生活動作に重点を置いた、作業課題タイプ!
いわゆる『リハビリ』といった介入というよりも、
調理や買い物、庭作業など、IADL的な課題を専門職のサポートの元で行い、解決や意欲向上を図っていく関わり方です。
メリット:実際の生活場面に活かせる介入を行いやすい、本人の『やりたい』に寄り添えるため意欲向上に繋がりやすい
デメリット:運動量の確保が難しい、作業課題が多種多様となるため効率的な管理が難しい
以上が、私の身近で行われている『機能訓練』の実施例です。
この他にも、様々な事業所で様々な機能訓練が試行錯誤を繰り返しながら行われているはずです。
『こんなやり方もあるよ』なんて声もありましたら、ぜひお聞かせ下さい!
色々なアプローチの仕方があり、『利用者に選択肢がある』ことは非常に重要なことであるはずです。
『機能訓練の最適化』を目指していきましょう!
【参考】
・https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/000727135.pdf
・https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/000635462.pdf
・https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000119060.pdf
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